さらば友よ

高校時代の友人にＧという男がいた
特にというほどには仲が良かったわけでもないが卒業して１０年位して会うことが何度かあった
奴は教師だった

Ｇと会うのをやめることになった最後の日のことは今も覚えている
ささいなことだった

土曜日にどこかで飯でも食おうという話になり、その日は３時ごろまで仕事というＧに合わせて俺は奴の仕事場に近く自宅にも近い土地まで１時間ほどかけて出かけていった
小雨のそぼ降る陰気な日だった

当時携帯電話もなく、待ち合わせの場所で小一時間も待っただろうか
遅れたことに対してすまんの一言もなかったのは、男同士の友人間で問題にするような事ではなかった

しかしさて何を食おうか？と奴に聞いた所、ビックリするような返事が返ってきた
「飯食ってきちゃった、腹いっぱいだよ」

にゃんだと～
こっちは久々の再会で美味いものでも食いながらいろんな話をするのを楽しみに、こんなところまで出かけてきて雨の中一人で待っていたのだが。。（しかも腹をすかせて。。。）

酒を飲まないというＧとしかたなしにチェーンの焼肉屋に入ったがもうなんだかすっかり気分が滅滅としてしまった

こんな奴と友人関係を維持する努力をすることが心のそこから馬鹿らしくなり以後一切連絡を取っていない

ゴミはいくら磨いた所でゴミ
今読んでいる本にはそう書いてある